海のプラスチックごみ問題と⾐類廃棄物の意外?な関係。

増え続けるプラスチックごみ   1950年以降に世界中で⽣産されたプラスチックはなんと83億トン以上。 そして、63億トンがゴミとして廃棄されたそうです。 その中にはゴミとして適切に処理されず、町なかや⾃然環境に投棄(いわゆるポイ捨て)されるものも数多くあります。 ポイ捨てされたペットボトルやレジ袋などのプラスチックごみは、⾬や⾵などに運ばれて川から海へと流れ込みます。 そのようにして世界中の海に、約1億5000万トンものプラスチックごみが存在していると⾔われています。 さらに毎年約800万トンのプラスチックごみが海洋に流出していき、 2050年には海洋中のプラスチックごみの重量が⿂の重量を超えるという試算もあります。 プラスチックは⾃然に分解されない物質なので、いつまでも海の中に存在し続けます。 [...]

2024-04-11T15:20:30+09:002024年4月11日|衣料廃棄物の基礎知識|

服は廃棄されるために⽣まれてくるの?

作られてから廃棄されるまで「洋服の⼀⽣」。   わたしたちが毎⽇⾝につける洋服。⽣活になくてはならないものですが、⼀体どのように作られているのでしょうか。 洋服を作るためには、まず綿や⿇、⽑などの天然素材や⽯油などの「原材料調達」が必要です。 つぎに⽷をつむいで織物を作る「紡績」という⼯程があり、「染⾊」などの加⼯が施され、「裁断・縫製」を経て、洋服ができあがります。 ⽇本で売られている⾐料品の約98%が海外でつくられていると⾔います。 外国産の原料を使って、海外で製造する。 今着ている服のタグを⾒てみてください。ほとんどすべての服が外国製と⾔ってもいいほどです。 もしも⽇本製と記されていたとしても、原材料は外国産の可能性が⼤きいと思われます。 そのため、できあがった洋服を⽇本へと運ぶ「輸送」という過程が必要になります。 [...]

2023-11-04T21:03:03+09:002023年10月18日|衣料廃棄物の基礎知識|

流行の服が安く買えるっていいこと?

洋服はもっと高価なものだった?!   今、日本ではどれくらいの衣類が市場に供給されているのでしょうか。30年前と比べてみると、約20億着から約36億着へと約1.8倍に増加しています。 その一方で、衣服1枚あたりの価格は、6,848円から2,785円へと大きくダウンしており(総務省「家計調査」より)、アパレル全体の市場規模も約14.6兆円から、約10.1兆円へと縮小しています。 これはつまり、最新のトレンドを取り入れ低価格に抑えた商品を、短いサイクルで次々と生産し販売する、大量生産・大量消費の傾向がまだまだ続いているということ。 そしてそれは、大量廃棄へとつながっているということになります。 もちろん「トレンドの服が安く買える」のは、私たちにとってはとても魅力的なことです。 日本のファストファッションは、「安かろう悪かろう」ではなく、安価でも上質なものが多いのも事実。 手頃な価格の服を上手に着こなして、おしゃれを楽しんでいる人もたくさんいます。 でも、「安いから気軽に買う」ことは、結局「気軽に捨てる」ことにつながりかねません。 [...]

2023-11-04T21:03:37+09:002023年10月18日|衣料廃棄物の基礎知識|

江⼾時代にリサイクルショップ ?!

和服は究極のエコロジーアイテム   着物(和服)⽤の布は「反物」と呼ばれ、⼀反の⽣地はちょうど⼀着の着物をつくるために必要な⻑さになっています。そこに必要最⼩限のハサミを⼊れて、衿、袖、⾝頃などのパーツに裁ち分け、着物に仕⽴てていきます。 形の違うさまざまなパーツに裁断する洋服の作り⽅に⽐べて、端布がほとんど出ないのが⼤きな特徴です。 仕⽴て上がった着物は、縫い⽷をほどくとまた元の布の状態に戻るため、別のものに仕⽴て直すこともできました。 また和服は、⼩柄な⼈の着物を作るときも⼀反の布を余さず裁断します。余分な布を内側に折り込んで縫うことで、着る⼈の体型に合わせた着物を仕⽴てることができるからです。 これは、端布を出さないための⼯夫でもあり、別の⼈の着物に仕⽴て直すことを考えた知恵でもありました。 何度も仕⽴て直しを繰り返して着られなくなった着物も、ほどいて袋物(バッグ)や⾚ちゃんのオムツなど着物以外の⽤途に利⽤されました。ほんの⼩さな布も継ぎ当てなどに使われ、その後雑⼱になり、ボロボロになったものは、肥料として畑にまいて⼟に返しました。 つまり和服は、リユースにもリメイクにもリサイクルにも適した、究極のエコロジーアイテムだったというわけです。   [...]

2023-11-04T21:04:03+09:002023年9月11日|衣料廃棄物の基礎知識|
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